見学開始(通常コース)
程なくメンバーも集まり(30人くらいか)いよいよ見学開始。
まずはコンパニオンの方からイントロダクション。しかしどこに行ってもブロガーは林家ペーだ。何かあるたびにほぼ全員がデジカメを構えるという、微笑ましくも異様な風景がこの日最後まで展開された。
一同、見学者コースへぞろぞろと移動。
まずは水の話。ビール原料の92%が水。そして天然水が売りのサントリー。深層地下水はその名の通り物凄く深い層から汲み上げている。ご家庭の井戸なんて目じゃないです。
丹沢山麓の地面が長い年月をかけて磨き上げた水で、ミネラル・イオンのバランスがいい。これが品質安定・うまさ・後味のすっきりさに繋がっているという。
続いて二条大麦、試食してみる。ほのかな甘みがある。発芽させて根を取り麦芽にして使う。
ホップの香りはそれだけだと漢方薬のよう。食べても害はないが苦いだけだそうだ。
麦芽を砕いて天然水を加え、糖化させてホップを加え煮沸(これ知らなかった)させて麦汁にする。この時点でアルコールはない。一連の作業をコントロールしているのがこの部屋。
ラインは、麦汁に「ストレスを与えない」ように設計されているそうだ。
ここに酵母投入。
酵母が糖を食べてアルコールと炭酸ガスを作るつまり発酵。低温で7日間程度。できた「若ビール」は味がとがっている。発酵用のタンクはこんな感じ。
そのタンクを再利用した通路をくぐってみる。大きさがわかるだろうか。
「若ビール」をさらに2,3週間熟成させる。これを貯酒という。温度は0度になるようにコントロールされる。見学者コースからは良く見えなかったが大きなタンクがあるようだ。
フィルタの穴は3ミクロンしかない。フィルタに使う濾紙を触らせてもらったが、つるつるした薄い樹脂のようなものだった。ひとつの機械に60枚セットされる。
最近はチルド輸送による酵母入りのビールも販売されているが、基本的に瓶缶に詰めるビールは酵母を取り除かないと出荷できない。これを高温で殺していたのが昔のキリンラガーのようなビール(という説明はなかったけど、そういうこと)。加熱せず酵母を濾過し「生」を謳った製品にしたのはサントリーが初めてだそうだ。
最終工程を説明する前に、環境への取り組みについて説明を受ける。ここはいわゆるゴミセロ工場で、徹底したリサイクルを推進している。ごみの分類は実に35種類だそう。
最後はパッケージ。
ここのラインが動いていないのが残念だった。
土日で休んでいるわけではなく、出荷状況に応じて24時間いつでも動くらしい。写真撮影も禁止されている。
缶につめるときにはまず炭酸ガスを噴射して酸素を追い出してからビールが注がれる。機械による検査は全数(!)実施され、さらに人間の手による抜き取り検査が入るそうだ。
…あとに最初のゲストルームに戻る。
テーブルにはビターホップ・アロマホップ・二条大麦が置かれている。ホップはアロマのほうが香りはかなりいい。どちらもペレットの形でチェコから輸入されている。