孤立している人たちをつなぐビジネス
潜在顕在の差はあれど、顧客/見込み客のニーズがあるところで商売しないと、ふつうは儲からない。
というわけでニーズ探しが大切なわけだが、その一つのヒントは「孤立した人たちをつなぐ」だなあと。
リクルートは2010年3月期に結婚領域で6年連続の増収を見込んでいる。成長の牽引役が、月間2000万ページビューという結婚情報サイト「ゼクシィ net」だ。中でも2007年に追加したSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)「花嫁カフェ」が、会員間の交流を後押しする。ゼクシィnet グループの桜井まり恵編集長は「結婚準備は孤独な作業になりがち。花嫁同士のつながりへの要望は強い」と話す。
同じ記事にも出てくる、登録すると「次の生理と排卵の予定日、妊娠可能性の高低」などを連絡してくれる健康情報サイト「ルナルナ」。
クックパッドですらそうかもしれない。多くの主婦は台所で孤立している。
「近代のモノ中心の社会では、専門性や効率性が求められます。すると、人の存在は『機能』になる。つまり、同じ専門性・効率性という機能を持っているなら、自由に取り替えが利くわけですね。
こうした社会が続くなら、人々は孤独を感じざるを得ない。だから、人々に『関係性』を提供して孤独を追放するビジネスは、大きな市場を狙えると思うんです」
池田紀行『キズナのマーケティング ソーシャルメディアが切り拓くマーケティング新時代 (アスキー新書)』(p311-312)より、アミタホールディングス株式会社代表取締役・熊野英介氏のコメントを引用
まあ、現在ではかなりのネットビジネスがこうしたコミュニティ要素をもつようになっているが「孤独を追放する」キーワードはなかなか面白いので、以上メモしておく。
なお、このメモについては、いしたにまさき氏からの示唆をいただいた。ありがとうございました。